大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

「牛の舌」と付く魚

魚の名前にはユニークなものもある。今回は「ウシノシタ」と付く魚を取り上げる。
体形が牛の舌に似ているからだ。

まずはアマミウシノシタ。上から見ると確かにそっくり。

f:id:youjiuo:20190921132407j:plain

アマミウシノシタ(沖縄本島

ウシノシタ類はカレイ目のササウシノシタ科とウシノシタ科に属し、前者は目が右側、つまりカレイと同じ。後者はヒラメと同じく目が左側になる。

アマミウシノシタは約30cmで、サンゴ礁域の砂地に生息している。砂地に大きな岩などが点在している環境を好むが、生息数は多くない。これまで沖縄や奄美などで4~5回しか出会っていない。顔はこんな感じ。

f:id:youjiuo:20190921132436j:plain

アマミウシノシタの顔(沖縄本島

 

ミナミウシノシタは約20cmで、やはりサンゴ礁域の砂地に生息している。保護色が完璧なので気づかないことも多い。ヒレのところに毒腺があり、刺激を受けたり攻撃されると毒を出すといわれている。

f:id:youjiuo:20190921132519j:plain

ミナミウシノシタ(奄美大島

 

最後は目立つ模様をしたシマウシノシタ。約20cmで北海道以南の太平洋に広く分布している。とはいえ生息数は少なく、出会う機会はあまりない。

f:id:youjiuo:20190921135000j:plain

シマウシノシタ(三宅島)