大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

シガテラ毒をもつ代表魚

有毒の魚といえば、すぐに思い浮かぶのはフグだ。しかしフグを調理するには免許がいるので、実際には中毒は起きにくい。釣りなどで漁獲した魚を自分たちで料理し、中毒するケースのほうがよく起きているようだ。


有毒魚に関する書物                                                 

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その多くはシガテラ毒。シガテラとは、カリブ海の貝の名前からきていて、この貝の食中毒のことを指していたが、そのうちに魚類の食中毒も含まれるようになったらしい。










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シガテラ毒のそもそもの基は、付着性渦鞭毛藻(ふちゃくせいうずべんもうそう)で、藻食性の魚が藻類と一緒に取り込んで有毒になり、それを魚食性の魚が捕食して毒が蓄積される。すなわち食物連鎖によるもの。したがって、魚食性の大型魚にシガテラ毒をもつものが多い。その代表はバラフエダイだ。







バラハタ                                                 

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シガテラ毒のやっかいなところは、有毒魚が外見ではわからないし、においも味も変わらないこと。そのうえ、同種でも海域によって無毒だったり有毒だったりするらしい。中毒の発生は熱帯・亜熱帯のタヒチやフィジーなどが多いようだが、沖縄や奄美地方も年に18件の報告があるという。しかし中毒しても届けない場合も多いと思われ、実際は10倍くらいと推測される。





ドクウツボ                          

イメージ 4ウツボ類ではドクウツボやニセゴイシウツボが有毒。












ラジャアンパットのアカマダラハタ
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有毒魚の写真は昔から需要があった。そのお陰で知識も増えた。かなり前、有毒魚リストの中のアカマダラハタがどんな魚か知らなかった。最大の特徴は、額のあたりが凹んでいるとのこと。照らし合わせた結果、沖縄・真栄田岬で撮影したハタがそれだとわかった。以来、アカマダラハタに出会ってもすぐわかるようになった。