大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

黄化個体の不思議(4)

コガネアジは30cmくらいの小型のアジ。黄化個体が多いためだろうか、和名の由来になっている。


黄化個体のコガネアジ(コモド諸島)

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単独ないしは23尾で行動し、大きな群れはつくらない。海外のサンゴ礁域ではよく見られるが、日本では少ない。











両タイプのコガネアジ(タイ・タオ島
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通常タイプの体色は銀色で、体側に黄色の斑点がある。通常タイプと黄化個体が一緒に行動する姿もよく見られる。











小魚を狙っている(ラジャアンパット)
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コガネアジは肉食性で、常に小魚を狙って回遊している、主なエサはキンメモドキやスカシテンジクダイ、キビナゴなど。











こんな色のものも(ラジャアンパット)
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黄化個体でも黄色の濃さが個体によって異なる。何かの拍子に変えられるようだ。この個体はヒレだけ黄色い。変えている途中なのだろうか。











求愛するコガネアジ(パプアニューギニア
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コガネアジの求愛を観察したことが二度ある。場所はパプアニューギニアとタイのタオ島。通常の体色のメス1尾に対し、背中などが黒ずんだ婚姻色のオスが34尾で追尾する。追いかけ合いがしばらく続き、ペアになったり団子状になったりを繰り返す。こうして夕方に産卵すると思われる。