大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

ハナダイスキ(2)

ハナダイ類にハマると、だんだん深みに潜るようになる。珍しくてきれいなハナダイは深いところに多いからで、減圧症(潜水病)にかからないよう注意する 必要がある。
 
 
ニラミハナダイのメス(慶良間)
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ニラミハナダイも生息場所は深い。'93年に慶良間の外海にいることがわかり、潜った。ドロップオフの海底水深37mくらいに2尾いた。どちらもメスで、オスは見当たらなかった。驚かさないように接近して数カット撮り、すぐ浮上した。
 
 
 
 
 
 
 
ニラミハナダイのオス(奄美
イメージ 2それから数年後、奄美大島の外海で潜ったとき、ニラミハナダイのオスに出会った。水深はわりあい浅く、30m弱だった。見たのはこの個体だけで、なぜかメスの姿はなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
スジハナダイのオスの婚姻色。白枠はたぶんメス(奄美
イメージ 3スジハナダイを最初に見たのは大瀬崎だったので、温帯域の魚かと思っていた。ところが、慶良間や奄美でも外海の深いところに生息していた。
日本の図鑑に書かれている分布は西部太平洋のみだが、海外の図鑑にはインド洋・紅海にも分布とあり、写真も載っている。オスとメスの違いはあまりない。オスが求愛の際に婚姻色になるのでわかる。
 
 
 
 
サクラダイのオス(大瀬崎)
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サクラダイは日本固有種。分布は相模湾以南、長崎となっている。これはオスで、メスは明るいオレンジ色をしていて模様はないが、背ビレ中央付近に黒斑がある。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オシャレハナダイ(柏島
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柏島に稀種のオシャレハナダイがいた。水深40mだったが、あまり泳ぎ回らないのでわりあい素早く撮ることができた。本種はモーリシャスで得られた標本を基に'94年に新種記載された。モーリシャスに次いで伊江島伊豆大島八丈島などでも発見され、'95年に日本初記録になり、和名が付いた。オスやメスなど生態に関しては不明。