大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

ハナダイスキ(1)

好きな魚を選ぶのは難しい。それぞれ魅力があるからなのだが、被写体としてならハナダイかもしれない。色がきれいで動きもあるので、いると必ずカメラを向けてしまう。 
 
 
キンギョハナダイ。白枠内はオス(慶良間)
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「ハナダイ」とはハタ科のナガハナダイ属が中心で、サクラダイ属やハナゴンべ属など小型で赤っぽい魚も含まれるようだ。
ハナダイ類で一番多いのはキンギョハナダイ。低水温に強くて分布も広い。メスはオレンジ色で、オスはやや白っぽい。他に背ビレの一部が糸状に伸びることと、胸ビレに赤い斑紋があることもオスの特徴。 
 
 
 
 
 
ケラマハナダイのオス。白枠内はメス(慶良間)
イメージ 2ケラマハナダイは砂地かガレ場にある根に生息している。30年以上前に慶良間諸島で発見され、新種として記載されたが、その後既存種と同じと判明して日本初記録になった。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カシワハナダイのオス(慶良間)
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カシワハナダイもケラマハナダイと同じような環境で見られる。これはオスで、メスは全体が赤い。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アカオビハナダイのオス(錦江湾
イメージ 4アカオビハナダイが最も多く見られるのは鹿児島県の錦江湾だろう。キンギョハナダイのように群れている。これはオスで、メスはケラマハナダイのメスにそっくり。本種は昔クマソハナダイという和名だった。「熊襲(くまそ)」とは大昔の九州南部の地名。
 
 
 
 
 
 
 
スミレナガハナダイのオス。白枠内はメス(奄美
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スミレナガハナダイはドロップオフのやや深いところに生息している。オスが数尾のメスを従えたハレムをつくる。これはストロボを当てて撮っているが、ライトなしではオスは青紫に輝いて見える。