六本木ミッドタウンにある、富士フイルムフォトサロン東京に於いて「今森光彦の地球昆虫紀行」が開催されている。この写真展は、『ファーブル昆虫記』のファーブル生誕200年記念として企画された。
今森光彦の地球昆虫紀行の案内状
今森氏とは、世代が近いことと一時期同じフィルムライブラリーと契約していた関係で、親しみを感じていた。
写真展会場入口
今森氏を一躍有名にしたのは「カスベラ」。フンコロガシの一種で、古代エジプトでは、球体の糞を運ぶこの虫を太陽神と同一視して敬った。生態もユニークなため、今森氏はエジプトで数年間取材を続け、80年代後半に『スカベラ』をテーマに写真展や写真集を刊行した。
今場には、写真集『スカラベ』の復刻版が出版されたとの告知があった。
代表作のスカベラの写真
夏休みの最中とあって、親子連れの観客も多かった。写真展会場には、作品に触れてはいけない、などの注意事項が貼ってあったが、写真は1点だけを撮るのはNGで、複数まとめて撮ってSNSで拡散するのは大いにけっこうとのことだった。
会場の様子
「里山」も今森氏が撮影活動してきた場所。日本の原風景で、人の手が加わった身近な自然でもある。氏は独特の視点で撮り続けてきて、作品も多い。最近では荒れた里山も増えていることから、手入れをする活動をはじめ、セミナーを開いたりしながら、自然保護活動も行っているという。
今森氏の自然保護活動