先月下旬、国連のグテーレス事務総長が、「地球温暖化から地球沸騰化に突入した」と発言したというニュースが流れた。一瞬、オーバーだと思ったが、世界では最高気温が50℃を超えたり、暑さが原因で山火事が頻繁に発生したり、日本でも危険な暑さが続いているので、「沸騰化」は間違いではないと思えてきた。
地球沸騰化と発言した国連事務総長(TBS「サンデーモーニング」より)
気温だけではなく、海水温も急上昇した海域がある。アメリカのフロリダだ。7/24に水温が38.4℃になったという。通常は約26℃ということなので、当然すべての生きものに悪影響がある。まさに沸騰化だ。
フロリダの海中(TBS「サンデーモーニング」より)
このところ「大気の状態が非常に不安定」が天気予報の挨拶?代わりになっていて、関東地方には毎日のように雷や突風、豪雨、竜巻の注意報が出ている。そして8/1にはとうとう東京にまで竜巻注意報が出た。
番組放送中に出た竜巻注意報に東京も(NHK「いいいじゅう‼」より)
夜になっても一向に気温が下がらないのは、地面(アスファルト)に熱が蓄えられているからだ。そこで、あれは一体どうなったかを調べてみた。東京オリンピック前に話題になった「遮熱性舗装」だ。太陽光の赤外線を反射するため、路面は10℃くらい低くなるものの、人の高さでは逆に2℃くらい高くなるらしい。これは東京農業大学の樫村教授が19年8月に研究発表したものだが、その3~4年前に国土交通省の検証ではリスクはないとされ、瀬古委員が試走して涼しいと太鼓判を押したこともあって、計画は進められた。考えてみれば、熱を路面で冷やすワケではないので、解決策にはならないことはわかっていたような気がする。
遮熱性舗装のリスク(東京農業大・樫村教授の研究発表より)