大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

ヒトヅラハリセンボンの背中

ハリセンボン科のヒトヅラハリセンボンは、全長約50cmになる。和歌山県以南の西部太平洋、インド洋に分布し、主にサンゴ礁域に生息している。薄茶色の体に褐色の斑紋が目の下や背中などにあるが、それらは白く縁取られているのが特徴。

ヒトヅラハリセンボン(奄美

 

10数年前、ヒトヅラハリセンボンが泳いでいる姿を、真上から撮影したことがあった。斑紋が人の顔に見えたことから、機会あるごとに背中を撮るようにした。

人の顔に見えないこともない(ラジャアンパット)

 

真上から狙うと、個体によっては嫌がる場合もあり、撮る前に逃げられてしまうこともあった。

真横から撮るより難しい(コモド)

 

また、岩陰などで休んでいることもあり、いくら待っても出てこないことが何度かあった。背中といえども、撮るのが困難な場合もあることを知った。

ゲーム感覚で撮ることも(座間味)

 

褐色の斑紋は個体によって微妙に異なる。したがって、撮ったものを比べてみると、若干表情が違って見える。これも水中写真の楽しみ方の一つといえる。

たくさん撮るほど違いがわかる(コモド)