大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

魅力的  魚の正面顔(2)

チョウチョウウオはわりあい行動的なので、正面から撮るのは難しい。しかし、沖縄に生息するものは岩陰で休んでいることが多いため、チャンスがある。

口をゆがめたようなチョウチョウウオ(座間味)

 

アデウツボは、口の中が黄色いのが特徴。生息数が少なく、これまで奄美柏島でしか出会っていない。ウツボ類は底生魚に属するが、顔をよく揺らすので正面から狙うのは難しい。

艶やかな口のアデウツボ奄美

 

キンセンイシモチのペア。ちょうど産卵の時期だったため、オスは卵をくわえる準備で、口を開けるしぐさをしていた。しばらく待ったが、産卵はしなかった。

産卵前のキンセンイシモチ(奄美

 

クラカケエビスは、08年のコモドで初めて正面顔を撮ったとき、まゆ毛のような模様がユーモラスだったことから、出会うたびに撮り始めた。その結果、まゆ毛の模様の濃さが個体によって異なることを知った。

まゆ毛模様が薄い個体のクラカケエビス(コモド)

 

ハナキンチャクフグは、横から見ると模様が華やか。正面からはどうなるのかと撮ってみたら、派手さはないものの、ユーモラスな顔になった。

とぼけた感じのハナキンチャクフグ(奄美