魚の顔を正面から見ると、表情がわかりやすくて魅力的だ。それゆえ機会あるごとに正面から撮るようにしているが、底生魚以外は難しい。動く魚を正面から撮るには、それなりの駆け引きが必要になる。
ニシキヤッコは警戒心が強い反面、好奇心も強い。そのため、好奇心をそそるような近づき方が必要。
好奇の目でカメラを見つめるニシキヤッコ(インドネシア・チェンデラワシ)
ヤマブキスズメダイは警戒心が強いが、卵を守っているときは近寄るものを追い払おうとする個体もいる。この個体も気が強く、突進してきた。
マジリアイゴはさほど警戒心は強くないが、エサを求めて動き回るので、正面から撮るのはそう簡単ではない。どのように進むか予測し、先回りして待ち伏せする方法をとった。
前から見ると印象が変わるマジリアイゴ(座間味)
ハタタテダイも正面顔はユーモラスだ。ただ平べったい体なので、正面からだと面積が少ない。したがってかなり接近しなければならないのだが、やや寄りが足りなかった。
平べったいハタタテダイ(奄美)
ルリホシスズメダイは藻食性で、縄張り意識が強い。したがって近寄ると追い払おうとこちらを向く。超接近しない限り突進することはないので、正面から撮るのは比較的やさしい。
金色の目が印象的なルリホシスズメダイ(座間味)