モンガラカワハギ科でゴマモンガラ、キヘリモンガラ、イソモンガラは大型の部類。成魚になると50~60cmになる。この3種の幼魚は似ているため、昔は判別が難しかった。
図鑑に幼魚はあまり載っていなかったからで、'94年出版の『日本産魚類生態大図鑑』(益田一・小林安雅共著、東海大学出版会)から多く載るようになった。この図鑑で3種の違いがよくわかった。イソモンガラの幼魚だけ腹部が黄色いのが特徴のようだ。
約7cmの幼魚(瀬底島)
もう少し成長すると縞模様が現れる。幼魚は内湾のガレ場や転石帯で見られる。
砂を吹き飛ばして穴を掘る(座間味)
成魚は40~50cmだが、そのくらいになると青みがかった灰色になる。日本では生息数がさほど多くないようで、あまり出会うことはない。慶良間では転石帯の砂地でエサを探しているときに見られる。エサの探し方は砂に水を噴射し、砂を吹き飛ばして穴を掘る。かなり時間をかけ、穴は直径30~40cmになる。
貝をくわえた(座間味)
穴を掘ると、中にあるサンゴのかけらなどをくわえる。これを食べるわけではなく、外に出すだけ。かけらの下に潜む甲殻類や貝類、ゴカイ類などを食べるのだ。
紅海のイソモンガラ
イソモンガラはインド洋や紅海にも分布していて、紅海のものは体色の青みがやや鮮やか。それに警戒心はまったくない。でも食事法は沖縄と一緒だった。