大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

アカモンガラの生態(その1)

モンガラカワハギ科のアカモンガラは、相模湾以南の西部太平洋・インド洋に分布している。本州での記録はおそらく幼魚で、成魚が見られるのはサンゴ礁域と思われる。全長30cmに達する。


中層で群れるアカモンガラ

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プランクトン食で、通常は中層で群れになっている。












頭隠して…                                                                   

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警戒心が強く、近づいて写真を撮ろうとすると逃げるが、場合によっては岩の隙間に入り込むこともある。尾ビレだけ出ているので、笑いたくなる。










歯が赤いのが特徴                                                               

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しかしある時期になると豹変する。近寄ると歯をむき出して向かって来るのだ。卵を守っているときの話だが…。アカモンガラを英名で「レッドトゥース トリガーフィッシュ」という。和名も当初は「アカハモンガラ」だったが、印刷で「ハ」が脱字でそのままになったらしい。







『魚の子育てと社会』
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アカモンガラの生態は、'88年発行された桑村哲生著『魚の子育てと社会』(海鳴社)で知った。1尾のオスが10尾前後のメスを従えるハレムを形成するという。しかし観察していてもそこまではわからない。もしかしたら繁殖期にそうなるのかもしれない。








クリーニングされるアカモンガラ

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本の中には産卵についても書かれていて、モンガラカワハギ科の産卵は早朝。日の出に合わせてらしい。その時間帯に潜るのは無理なので、一生撮れないだろうと思っていた。