サンゴイソギンチャクに住む幼魚(富戸)
ウミシダに住む幼魚(水納島)
イソギンチャク以外にも枝状サンゴやウミシダなど、どんなものにも住めるのも特徴だ。シャコガイのところにいたこともある。
マバラシライトイソギンチャクと幼魚(奄美)
奄美の砂地にマバラシライトイソギンチャクがある。大抵クマノミの幼魚が住むのだが、時期によってミツボシクロスズメダイの幼魚が集団でいることもある。ある程度成長すると、サンゴ礁の岩場やガレ場に移動する。
グループで産卵中(慶良間)
奄美や沖縄では初夏になると繁殖が始まる。オスが複数のメスを支配するハレムを形成するようだが、外見では雌雄の違いがわからないため、確かめようがない。基本的にはペア産卵だが、写真のようにグループで産卵することもある。
卵の世話をするオス(慶良間)
岩などに直径約30cmの範囲に産卵し、オスが保護にあたる。このときはとても気が強く、そばに着地すると体当たりして追い払おうとする。魚名は「ミスジ」や「ヤスジ」など見える側だけを数えるのが定番だが、本種は反対側も入れている。この謎を調べたら、本種の新種記載は1828年。日本に生息が確認されたのは100年以上後。英名のスリースポットダッシラスを直訳したのではないだろうか。