大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

ベラ&ブダイ図鑑

先日、魚類図鑑が届いた。『ネイチャーウォッチングガイドブック ベラ&ブダイ』(誠文堂新光社刊)で、著者は八丈島でダイビングサービスを営んでいる加藤昌一氏。


『ベラ&ブダイ』の表紙
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4月の「マリンダイビングフェア」のときに加藤氏と会った際、写真を貸して欲しいと言われて貸したので、そのお礼に寄贈されたのだ。





 






ツユベラのページで、大部分は同じ構成
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収録されているのは、日本で見られるベラ類155種とブダイ類37種の合計192種。しかも幼魚から成魚に至る各ステージや雌雄の違い、地域変異などの写真も掲載されていて、まさにかゆいところに手が届くという感じだ。また、イラストも各ページに入っていて、特徴的な部分を解説しているので、とてもわかりやすい。








和名が付いたばかりのハリオイトヒキベラ
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今年5月に新種記載されたばかりで、和名も同時に付けられた「ハリオイトヒキベラ」も載っていて驚いている。このイトヒキベラは、それまではピンテイルフェアリーラスといわれていたベラだ。ヤリイトヒキベラに似ていることで、'97年発刊『日本の海水魚』(山と渓谷社)の第1版には、誤ってこのベラが掲載されたという経緯がある。







ソメワケベラ類のページ
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ぼくが貸した写真はタヒチで撮影したクチベニソメワケベラで、左ページ下の2点。

とにかくベラとブダイだけでこんなに分厚い(319ページ)のだから大したものだ。
ただ、ブダイ科は最近ベラ科に含まれることになったが、ここでは独立した扱いでその説明もないことが気になった。