大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

小笠原ゆかりの魚たち(2)

90年代後半に神奈川県立生命の星・地球博物館の瀬能宏氏らが小笠原諸島の魚類相調査を行った。そして日本初記録6種を『伊豆海洋公園通信』(972月号)で報告した。


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そのときの1種がトンプソンチョウチョウウオ。分布はマリアナ諸島ハワイ諸島サモア諸島、ツアモツ諸島。日本では小笠原で生息が確認され、得られた標本を基に和名が付けられた。









ヨスジニセモチノウオ(奄美
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ヨスジニセモチノウオも同じときに小笠原から得られた標本を基に日本初記録となり、和名が付けられた。分布はハワイ諸島やツアモツ諸島で、日本は小笠原のみとされているが、、96年に奄美98年に久米島で生息が確認された。









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ニザダイ科の一種で、英名アキレス・タン。ハワイ諸島ポリネシアに分布しているが、小笠原の南鳥島で生息が確認されて日本初記録となり「アカツキハギ」という和名が付けられた。










メイキュウサザナミハギ(奄美
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ニザダイ科のメイキュウサザナミハギはハワイから得られた標本を基に、1955年に新種記載された。日本では97年に小笠原から得られた標本を基に日本初記録に。日本での分布は小笠原と西表だが、奄美でも97年に幼魚の生息が確認されている。成魚は黒褐色で、顔に薄い縞模様がある。







スミツキソメワケベラ(座間味)
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スミツキソメワケベラは、インドネシアやマレーシア、ミクロネシアなどでは普通種だが、日本ではきわめて稀。座間味で一度、奄美で二度見たことがある。小笠原には比較的多いようだ。









クチベニソメワケベラ(タヒチ
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クチベニソメワケベラはサモア諸島タヒチ周辺に分布している。日本では南鳥島で生息が確認され、和名が付けられた。

このほかにも小笠原と関わりが深いのはミズタマヤッコ、シコンハタタテハゼ、コビトスズメダイ、マイヒメベラなどがいる。