大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

小笠原ゆかりの魚たち(1)

小笠原諸島は来月、返還50年を迎える。小笠原へは48年前(連絡船がなかったため)漁船をチャーターして行ったことがあるが、大型の台風に遭ったためにほとんど潜れなかった。したがって写真はない。


ベニオチョウチョウウオ(グアム)

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そこで、他の海域で撮影した小笠原に関わりがある魚を紹介したい。
沖縄の魚類相は黒潮の影響でフィリピンやインドネシアに似ているが、小笠原の魚類相はミクロネシアに近い。ベニオチョウチョウウオは沖縄ではめったに見られないが、小笠原ではわりあい観察されるらしい。







コガネヤッコ(タヒチ
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コガネヤッコの分布もミクロネシアやフィジータヒチ周辺なので、小笠原では比較的見られるようだ。沖縄、奄美では出会ったことがない。










シテンチョウチョウウオタヒチ)                                                                   

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シテンチョウチョウウオも分布はコガネヤッコとほぼ同じ。ごく稀に沖縄に出現することがあるらしいが、見たことはない。小笠原では観察例が多いようだ。










 テンツキチョウ(ラジャアンパット)                                                                

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テンツキチョウチョウウオは、小笠原で標本が採集されて日本初記録となり、和名が付けられたらしいが、詳しいことはわからない。その後観察したり撮影されたという話は聞いていない。









キスジゲンロクダイ(コモド)
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キスジゲンロクダイもチョウチョウウオ科。日本では見られないのに和名が付いている。なぜかというと、過去に小笠原で1個体のみ採集されて和名が付けられたのだが、以後出現していないらしい。インドネシアなどでは普通種で、カイメンやウミシダなどの底生生物の近くにいることが多い。