大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

分布にまつわる話(アカオビハナダイ編)

図鑑に載っている分布はわりと大ざっぱ。アカオビハナダイの場合『日本の海水魚』(山と渓谷社)によれば、南日本、中・西部太平洋に分布。となっている。


アカオビハナダイ('92年、柏島                                                              
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分布域とはいえ均等に生息しているわけではないため、見られない場合も多かったり、思わぬ海で出会うこともある。
アカオビハナダイに初めて会ったのは柏島の深い海底。確か40m付近だ。24年前のことになる。







アカオビハナダイの群れ('01年、錦江湾
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その後、'01年に錦江湾で初めて潜って驚いた。アカオビハナダイがまるでキンギョハナダイのように群れていたからだ。この辺りが分布の中心ではないかと確信したのだった。









アカオビハナダイのオス('10年、錦江湾
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アカオビハナダイのメスはあまり際立った模様がないため、どうしてもレンズを向けるのはオスになる。










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思いがけない海でアカオビハナダイと出会った。パプアニューギニアのロロアタだ。確か沈船のそばにいた。数は少なかったがやはりオスを狙った。パプアニューギニアも西部太平洋に入るようなので、いても不思議ではない。








アカオビハナダイの群れ('04年、タオ島
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タイの太平洋側にあるタオ島で、なんとアカオビハナダイの群れに遭遇した。水深は約34mパプアニューギニアもそうだが、タオ島も分布の中心と思われる錦江湾から遠く離れた海なので、まさか見られるとは思わなかった。だからダイビングはおもしろい。