ネズッポ科のイッポンテグリ。初めてこの名を知ったのは'90年ごろ。沖縄に移住した知り合いから「イッポンテグリを撮影した」と聞いたが、どんな魚か知らなかった。
イッポンテグリ(マブール)
調べたら内湾の砂泥底に生息すること、日本では比較的珍しいということがわかった。その後、マブールやレンべなどで出会い、撮影した。
約4cmのイッポンテグリの幼魚(リロアン)
そのころ、マクロ派がとても可愛いといっていた、ブラックオレンジドラゴネットという小さな魚が評判になっていた。それが後にイッポンテグリの幼魚であることが判明した。
左がオスで右がメス(レンべ)
イッポンテグリの雌雄は、背ビレの形でわかる。帆のようになっているのがオスで、棒状になっているのがメス。
左右1本ずつ指のように出ている(奄美)
日本で初めて出会ったのは奄美で、3年前のこと。保護色なので見つけにくかったようだ。
ところで、和名の由来は幼魚やメスの背ビレから来ているのかと思っていたが、違っていた。腹ビレの一部が1本だけ指のように分離している。これが「イッポン」の由来だそうで、英名も「Fingerd dragonet」だ。