クリーニングをする魚やエビは数多いが、さほど熱心ではない気まぐれなものもいる。40年くらい前にクリーニングの写真を撮り始めたころ、オトヒメエビもクリーナーであることを本を読んで知った。
オトヒメエビとハダカハオコゼ(座間味)
オトヒメエビは岩の割れ目などにいるので、ウツボなどと一緒の場合が多い。しかしいくら粘ってもオトヒメエビはクリーニングをしない。
この写真もこれ以上進展がなかった。
クリーニングとは、寄生虫や食べカスを取り除く行為のことだが、実際には小さすぎてわからないため、エビの場合は魚に飛び乗った時点でクリーニングをしたことにしている。これまでオトヒメエビがクリーニングしている場面が撮れたのはたった2回。伊豆の富戸と沖縄の水納島だけだ。
クリナーエビの目印は白いヒゲのようだ。クマノミが住むイソギンチャクのそばにオトヒメエビがいた。クマノミは近寄ってじっとするが、なかなか始まらない。オトヒメエビがクマノミをクリーニングしたら大スクープなのでしばらく待ったが、クマノミがあきらめてしまった。
岩穴の中にイソカサゴとオトヒメエビがいた。クリーニングしているような格好だが、実際はまだしていない。
通り過ぎたオトヒメエビ
期待して待っていたが、オトヒメエビは前進してイソカサゴを通り過ぎてしまった。ただ通り道だったようで、やっぱりオトヒメエビは気まぐれだ。