大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

きれいな産卵床をつくる魚(2)

スズメダイ科で大きめの産卵床をつくるのは、知る限り3種のみ。オキスズメダイは小さな岩がある砂地に、直径約1.5mの窪みをつくる。



オキスズメダイの産卵床(奄美

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深さは30cmくらいだろうか。そして砂の中からたくさん現れた石の中からいくつかを選んで産卵する。











マツバスズメダイの産卵床(伊豆大島
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オキスズメダイと似たような産卵床をつくるのはマツバスズメダイ












                                                                                                                          

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岩に口を当て、前進するように尾ビレを振って砂を払いのける。何度も繰り返すと窪みができ、砂に埋もれていた石が現れる。











産卵するモンスズメダイ奄美

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モンスズメダイは、砂地につくるタイプとガレ場につくるタイプがいる。砂地につくる場合、直径約60cmの窪みを掘る。円の中は周囲よりも粗めの砂で、直接そこに産卵する。










モンスズメダイの産卵床(奄美
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ガレ場につくるタイプのモンスズメダイは、ガレキをどかして直径約60cmの土俵のような産卵床にする。モンスズメダイの行動域は中層なので、メスが上から品定めできるようにこのような産卵床が発達したと考えられている。

アマミホシゾラフグに次ぐのはモンスズメダイだろう。