大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

コブシメの季節(2)

昔('96年)、NHK「生きもの地球紀行」でコブシメのロケをした際、3週間観察したことがある。メスがサンゴの隙間に産卵する間、オスは近くで待っている。産卵は続けて数回行われる。


産卵するメス(右)とオス
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受精の仕組みはよく知らないが、交接したときに精子が入ったカプセルをメスに渡すといわれている。おそらく卵がメスの体内から出るときに受精され、数個産んで交接というのを繰り返すのだろう。








卵を出しているのだろうか
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メスは産卵の途中、写真のような格好になるが、卵を体から出しているしぐさに見える。











産卵するメス
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ロケのときに産卵の様子を撮影していると、カメラの前にオスが入って来ることがあった。偶然だろうと思ったが、何度かそうしたのでオスがメスを守る行動だったようだ。しかしこのときは訳がわからず、オスが入ったときはシャッターを押さなかった。そのため貴重なシーンは残っていない。






 戦いに挑む右のオス2                                                                   
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オスでもハレムを持てないものもいる。そのようなオスは縞模様を際立たせて戦いを挑む。いうまでもなく、勝利してメスを奪うためだ。










オス同士の争い
イメージ 5挑戦されたオスも縞模様になって戦う。大きさが違えばすぐに終わるが、同じくらいなら長いにらみ合いになり、何度か体当たりをして決着がつく。大抵は防衛に成功するようだ。