大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

コブシメの季節(1)

早いものでもう3月。沖縄ではコブシメの季節になった。多少ずれることもあるが、だいたい3月~5月が繁殖期に当たり、沿岸でよく見られるようになる。



産卵場に集まるコブシメ
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コブシメは50cm以上になる大型のイカで、コウイカ科に属する。繁殖期には1匹のオスが複数のメスを従える、ハレムを形成する場合が多い。









岩のようになったコブシメ
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コブシメは体色を変化させることが得意で、岩陰に身を隠すときは保護色になる。











左がオスで右がメス
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オスは縞模様があり、興奮するとより際立たせることができる。また、ヒレの周囲を縁取る線があることもオスの特徴。一方メスにはヒレの周囲の線も縞模様もない。









獲物をくわえた貴重なシーン
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コブシメがエサを捕る様子は見られない。おそらく狩りは夜に行っているのだろう。エサをくわえている場面は2度遭遇したことがある。いずれも奄美で、一度は成体ではない個体がソメワケカワハギをくわえていた。








 ソウシハギを食べていたコブシメ                                                                                           
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二度目は午前中のダイビングで見た。コブシメは成体で、腕の先からソウシハギの尾ビレが出ていた。たぶん夜に捕まえたのだが、大きすぎたために食べきれなかったのだろう。