大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

「敗戦」の日に想う

一般的には「終戦」だが、人ごとと感じてしまうので、戒めを込めて「敗戦」とした。

近所の横網町公園内に「東京都慰霊堂」がある。関東大震災東京大空襲で犠牲になった身元不明者を安置している。前を通るたびに、もしかしたら自分もここで…と思いを馳せる。

両国の横網町公園内に建つ東京都慰霊堂

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というのは、3歳のとき東京大空襲向島区吾嬬町(現墨田区八広)の生家は焼失したからだ。疎開先にいたため命拾いしたが、正しい情報が乏しかったその時代に、疎開を決断した両親に感謝するしかない。

向島区の地図で、ピンクが焦土と化した区域(東京大空襲資料展より)

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近年開示された米軍の機密情報を基につくられた数々のテレビ番組を見て驚いた。日本を詳細に調査し、情報分析していたからだ。例えば焼夷弾投下は、関東大震災の延焼経路を参考に作戦を練るなど。また、各爆撃機には8ミリカメラを設置し、攻撃の様子を上官が確認して士気を高めていたらしい。

焼夷弾についてと攻撃目標の図(東京大空襲資料展より)

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戦争関連のテレビ番組を見ると、戦時中の新聞やラジオは大本営のいいなりで、都合のよいことしか伝えていなかったことがわかる。それが軍国主義で、逆らえば非国民といわれたに違いない。

人を殺せば大罪になることは子供でも知っている。だが、人をたくさん殺し、大罪を犯せば犯すほど手柄になり英雄と称えられるのが戦争。狂気にしてしまうのが戦争なのだ。

空襲被害図(東京大空襲資料展より)

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東京都慰霊堂では、毎年終戦の日には「すみだ平和と鎮魂の灯」が開催されている。だが、昨年と今年は縮小されて行われたようだ。

すみだ平和と鎮魂の灯(2015815日)

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