大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

和名が変わった魚たち

魚類図鑑は新しいほうがいい。分類が変わることがよくあるからだ。最初に魚類図鑑を買ったのは43年前で、東海大学出版会の『魚類図鑑 南日本の沿岸魚』。それまで絵だった図艦が初めて標本写真になった。それ以降、和名が変わったものがかなりある。


アカオビハナダイⒷ

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当時は情報が少なかったため、次に出た図鑑で突然和名が変わっていたのだ。今回はそんな魚を取り上げてみたい。参考図鑑は前述の『南日本の海水魚』Ⓐ、『世界の海水魚』(山と渓谷社)Ⓑ、『野外ハンドブック 魚 海水編』(山と渓谷社)Ⓒ、『日本産魚類大図鑑』(東海大学出版会)Ⓓ

これは、約30年前はクマソハナダイと呼ばれていたアカオビハナダイ。





ムスジコショウダイ
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現在はムスジコショウダイと呼ばれているが、20数年前まではシマコショウダイだった。当時は、コショウダイ類の幼魚と成魚の体色・斑紋が異なるので混乱していた。それを整理した際、和名も変わった。ちなみに昔ムスジコショウダイと呼ばれていたのは現在ヒレグロコショウダイになっている。







クロヘリイトヒキベラⒶ
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クロヘリイトヒキベラは、約40年前はリュウキュウイトヒキベラだった。このころは次の図鑑が出版されたときに突然和名が変わっていたことがよくあった。










ゴマモンガラⒸ
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ゴマモンガラも昔は違った和名だった。

40年前はツマグロモンガラという名だったので、知っているというダイバーは超ベテランだ。










ハクセイハギⒸ
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ハクセイハギも昔はゴマウマヅラで、いつの間にか変わっていたので驚いた覚えがある。このように和名が変わった理由としては、1種に二つ以上の和名がある「同種異名」が統一されたということではないだろうか。