大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

超高感度カメラとヒカリキンメダイ

昨年ソニーから超高感度カメラ「SONYα7S」が発売された。感度はナントISO409600。実は発売されたのを知らなかった。先日テレビの情報番組で、このカメラの検証をしているのを見て初めて知った。



超高感度カメラのSONY α7S

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番組では夜間の海岸やお化け屋敷の内部、そして沼津港深海水族館の水槽でヒカリキンメダイを撮影していた。いずれも驚くほどの明るさで撮れていた。










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ヒカリキンメダイは、目の下に発光バクテリアが共生している半月型の発光器があり、それを内側に回転させることで点滅させることができる。夜行性で、明るいところは苦手とされている。ヒカリキンメダイには苦い思い出がある。







                                                                                  

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'96年にインドネシアのメナドでヒカリキンメダイの撮影に臨んだ。もちろん夜に。青白く光る点があちこちで見える。ライトを照らすと10cmくらいのヒカリキンメダイが見えたが、嫌がって遠ざかる。発光器も隠すようだ。ライトを消して青白い光を頼りに向かうが、相手は全部お見通しなのでどうしようもない。動かずに近づいて来るのを待つ作戦に。





サンゴの卵を食べるヒカリキンメダイ
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ピントは目測。勘で撮ることにし、青白い光が近づいたらシャッターを切る。だが、結果は現像してみないとわからない。海外の図鑑に載っているヒカリキンメダイの写真は、整然とした群れだ。ところが、ぼくの写真はバラバラ。潜っているときは気づかなかったが、サンゴの卵が写っている。偶然に産卵していて、それを食べていたからのようだ。

超高感度カメラでもう一度挑戦したい!