大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

秀保さんとの思い出(3)

'96年NHK「生きもの地球紀行」の仕事が決まったとき、迷わず秀保さんにお願いした。このときのテーマはコブシメとトウアカクマノミ。繁殖期が異なるので二度座間味を訪れ、延べ50日間ロケした。 
 
スタッフとの記念写真と宮崎さん('96年7月)
イメージ 1この回は「特集」だったので、当時ナレーション担当の宮崎淑子(現美子)さんも後半来られ、フルフェイスマスクで潜ってぼくと一緒にレポートした。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『ダイビングワールド』'98年6月号の記事
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'98年ごろ、海洋学者の故ジャック・モイヤー氏のコラムが雑誌『ダイビングワールド』に連載。その中で「海のプロ」として秀保さんが取り上げられた。海や生物に関する知識が豊富で、プロ中のプロと絶賛。益田一をはじめ中村宏冶、舘石昭、大方洋二他多くの水中写真家に尊敬されている、とも書かれている。ぼくの名もあったので、切り抜きを取っておいた(笑)。
 
 
 
JICAサンゴ礁保全の研究生たち('98年7月)
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'97年ごろ、ぼくは日本国際協力事業団(JICA)から仕事を受けた。開発途上国の担当者を沖縄に招いて「サンゴ礁保全」の研修を行うが、その中で水中撮影の講師を依頼されたのだ。ぼくは座間味で行うことを提案し、秀保さんにお願いした。この研修は年1回行われ、'04年まで続いた。 
 
 
 
 
 
 
端の女性が担当ディレクターで、他はお客さん('05年7月)
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NHK教育テレビの子供向け番組「しぜんとあそぼ」のロケも秀保さんにお願いした。対象はカクレクマノミで、ずっと観察・撮影したいために流れもなくダイバーも来ない場所を探してもらった。このころはパティオができていたので宿泊もしたが、撮影が夜中までというのも何日か続き、帰るといつも玄関の下がり花が満開だった。 
 
 
 
 
 
ダーウィンが来た!」のスタッフと('13年9月)
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昨年8月下旬から40日間ロケしたNHKダーウィンが来た!」も、全面的に秀保さんにお願いした。ロケ中秀保さんはボートの操縦だけだったが、実はロケの1ヶ月前に下見で座間味を訪れたとき、秀保さんはダイビングするのは2年ぶりといってぼくと潜ったのだ。それが最後になるとは夢にも思わなかったが、何か因縁めいたものを感じるのはぼくだけだろうか…。
改めてご冥福をお祈りします。