大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ミヤケテグリのこと

ネズッポ科のミヤケテグリは大きさ7cm前後。伊豆半島以南の西部太平洋に分布している。三宅島で活動していた海洋学者・故ジャック・モイヤー氏の教え子であるマーサ・ザイザーさんが発見し、1985年に新種記載した。学名の種小名には恩師であるモイヤー氏の名…

チョウハンについて

チョウチョウウオ科のチョウハンは約20cmで、千葉県以南の太平洋、インド洋に広く分布している。本州での記録は幼魚と思われる。幼魚の背ビレには目玉模様があり、成長に伴って消える。成魚が見られる海域は奄美大島以南のサンゴ礁域になる。 チョウハン(座…

「牛の舌」と付く魚

魚の名前にはユニークなものもある。今回は「ウシノシタ」と付く魚を取り上げる。体形が牛の舌に似ているからだ。 まずはアマミウシノシタ。上から見ると確かにそっくり。 アマミウシノシタ(沖縄本島) ウシノシタ類はカレイ目のササウシノシタ科とウシノシ…

映画~消えゆくサンゴ礁~を見て

先週、逗子文化プラザで開催された環境問題のセミナー&上映会に行った。上映された映画は「チェイシング・コーラル~消えゆくサンゴ礁~」で、2017年アメリカの作品。 海水温の上昇によってサンゴの白化現象が世界中で起きているが、この映画ではその現象を…

稀種・キヘリキンチャクダイ

キヘリキンチャクダイはキンチャクダイ科キンチャクダイ属。全長20cmで、相模湾以南の西部太平洋に分布している。尾ビレが黒く、先端に黄色の縁取りがあることが和名の由来と思われる。 キヘリキンチャクダイ(コモド) 『魚類図鑑 南日本の沿岸魚』(1975年…

東京都慰霊堂の大法要

近くにある東京都慰霊堂(横網町公園内)で、秋季慰霊大法要の式典が行われた。 東京都慰霊堂 東京都慰霊堂は、1923年の関東大震災で亡くなられた身元不明の遺骨を納め、死亡者の霊を祀る震災記念堂として創建された。その後、東京大空襲で犠牲になった身元…