辰年にふさわしいパワースポットが近くにあることを忘れていた。浅草の観音さまだ。正式名は金龍山 浅草寺。ご本尊は、628年(飛鳥時代)に漁師が宮戸川(現隅田川)で漁をしていたときに網にかかった小さな観音像(金色で高さ約5.5cm)といわれている。それを祀ったところ、数日後に金の鱗をもつ龍が降臨した。そうしたことから、後に付けられた山号「金龍山」の由来となったという。
したがって、浅草寺には龍にまつわるものがいたるところにある。雷門にぶら下がっている大きな提灯の下にも龍が。
雷門の提灯。下側にある龍と門の上にある山号
神社には、手や口を清める手水舎(てみずや)またはお水舎(おみずや)があるが、浅草寺のそれは、龍を頭に乗せたサカラ龍王像が立っていて、水は足元にいくつもある龍の口から出るようになっている。お水舎の天井には龍の絵もある。
浅草寺のお水舎
本堂の天井絵の一つは、川端龍子画「龍之図」。隣が明るい天女の絵なので、暗めの「龍之図」は余計厳かに見える。
川端龍子の龍之図
浅草は8日までは混雑すると考え、9日に行った。それでもかなり賑わっていた。外国人が多いのは予想どおりだったが、意外にも日本の若い人の姿もたくさん見られた。日本の文化や伝統に関心をもつのはとても大切なことで、時代がどう変わろうともその気持ちを持ち続けてほしい。