緊急事態宣言中で不要不急の外出自粛にもかかわらず、写真展を見に六本木へ行った。「不要不急」は人によって受け取り方はさまざま。この外出は、心の病を防ぐため必要だったのだ。何ごとも自分たちに都合よい解釈をするアベ・スガ政権をまねただけ。
東京ミッドタウンにある「富士フイルムフォトサロン(フジフイルム スクエア)」で開催していたのは、富士山をテーマにした「日本人の魂・富嶽今昔三十六景 北斎と4人の巨匠たち」。
フジフイルム スクエアの入口
もちろん入館時は検温と手の消毒を行い、感染対策は万全。ソーシャルディスタンスの表示もあったが、それには及ばず観客は少なかった。出展者は葛飾北斎、そして富士山と向き合ってきた写真家・岡田紅陽、白籏史朗、竹内敏信、大山行男。浮世絵師と写真家の不思議なコラボだ。
富士山をテーマにした写真展の案内状
北斎の作品は代表作の「富嶽三十六景 凱風快晴」と「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」で、原画を複写して大判にプリントしたもの。4名の写真家の作品もかなり大きなパネルで、各8点の展示だった。
会場は撮影禁止で、フォトスポットが1か所あるだけ。作品が大きいので、撮影OKだと悪用されかねないからだろう。
フォトスポット
会場の外にモニターが置かれていて、『山と渓谷』の元編集長が作品解説を行っていた。今回の展示作品の中で、最も感銘を受けたのはこのモニターに映っている大山行男の作品。北岳から月明りに映える壮大な雲を撮っている。
作品解説が行われているモニター