大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

仲良しの距離

21回写真展「海で逢いたい」が大崎・O美術館で開催している。展示作品は103点。これだけ並ぶと壮観。撮影地は国内外のあらゆるところで、ダイバーの行動力に感心する。


案内状と写真展会場
イメージ 1
撮影機材の進歩とともに、展示作品も徐々にレベルアップしていて見応え十分。
「海で逢いたい」は29日(水)までだが、最終日(29日)は午後4時閉館なのでご注意を!
 








チンアナゴとヤシャハゼ(慶良間)                                         
イメージ 2
展示作品に添えるタイトルやコメントにはみなさん苦労しているようだ。今回「仲良し」という言葉が入ったコメントがいくつかあった。「仲良し」のイメージは人それぞれだが、たまたま近くにいた別種の魚を撮って「仲良く」というのは短絡的な気がした。この写真はチンアナゴとヤシャハゼの巣穴が偶然近かっただけ。これを「仲良し」とすると、突っ込まれる可能性がある。




ニシキフウライウオのペア(奄美
イメージ 3
ニシキフウライウオはペアでいることが多い。一緒にいるから仲良しなことは間違いないが、離れていたり別の方向を向いていることもある。そういう場面を切り取ると、喧嘩中というイメージになる。








メガネゴンべ(慶良間)
イメージ 4
メガネゴンべが徐々に近寄って頬ずりするようなポーズを取ったことがある。このぐらい近ければ、「仲良し」と書いても誰からも突っ込まれない。









カブラヤスズメダイの喧嘩(コモド)
イメージ 5
カブラヤスズメダイがいかにも仲良さそうにしている場面。実は縄張り争いの喧嘩だ。一連の流れの一瞬を切り取ったり、広い風景の一部分を切り取ると、実際の出来事と違った表現になることもある。これが写真の難しさでもあり、面白いところだと思う。