大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

オハグロベラも喧嘩っぱやい

伊豆周辺でよく見られるオハグロベラも、よく喧嘩をする。繁殖期の初夏になるとオスが縄張りを持つため、侵入するオスと争いになるのだ。


婚姻色になり始めたオス同士の喧嘩(大瀬崎)

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産卵を控えたメスを多く受け入れるためには、縄張りを維持することが重要なのだ。












侵入オスを追い払いにかかるオス(伊豆大島
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オスは縄張り周辺を見回り、侵入オスがいないか確認する。時折入って来ることがあり、そうするとにらみ合ったり威嚇して追い払う。噛み合いになることもあるようだが、大抵はその前に決着がつく。









メス(?)同士の威嚇(伊豆大島

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喧嘩するのはオスばかりではない。オハグロベラはメスもよく威嚇し合う。しかし、ベラ類はメスからオスに性転換した「二次オス」と、生まれながらのオス「一次オス」がいて、後者はメスの体色と同じなので、外見では判断しにくい。








メスと思われる同士の威嚇(富戸)

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オハグロベラのオスは、背ビレ前部のトゲが2本長く伸びるのが特徴。だが、背ビレを倒しているとわかりにくい。











にらみ合うオス(伊豆大島
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喧嘩にもいろいろある。この2尾はオス同士の縄張り争いをしているところ。興奮しているので体側に白い帯が現れている。しばらくにらみ合った後、互いにすれ違う体勢になった。いわゆる「側面誇示」で、体の大きさを比べて決着をつける平和的な方法だ。こうして右側のオスが勝利した。