大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

ギンガメアジの生態(1)

アジ科ギンガメアジは、サンゴ礁域に生息している。全長約80cmになり、大群で行動することが多いため、ダイバーに人気がある。しかし日本で成魚はあまり見られない。


ギンガメアジの成魚(ラジャアンパット)

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和名の由来は「銀河のように群れるメアジ」だと思っていたが、最近「銀色のがめついアジ(ガメアジ)」という説が浮上し、戸惑っている。










15cmの幼魚(富戸)
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ギンガメアジの幼魚は、汽水域や内湾で見られる。黒潮に運ばれて伊豆半島に来ることもある。幼魚は6本の暗色横帯があるが、そのときの状態で薄くなったり消えたりするようだ。










18cmくらいの若魚(奄美
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奄美の入り江で若魚の群れに出会ったことがある。20cmに達していなかったが、暗色横帯はなかった。海底が白い砂だったからだろうか。











ボラの群れと一緒に(富戸)

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幼魚や若魚のときに群れから離れてしまう個体もいる、そうした場合は他の魚に寄り添って行動する。そうすることで安心できるのだろう。











シルバーチップシャークの後ろに(タヒチ
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ギンガメアジが小魚を襲ったところを見たことがない。いつ食べているのだろうか。群れが輪になってグルグル回っていることも多い。そんなのんびり屋でもサメが現れると緊張が走る。すぐにサメの後ろについた。そのほうが安心なのだ。しばらくすると、自分の体をサメにこすりつけた。ザラザラしたサメの肌で寄生虫を取り除くのだろう。