大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

海中公園から海域公園へ

最近知ったのだが、海中公園が海域公園に替わった。20104月からだそうだ。そもそも海中公園は、国立公園または国定公園の中の海中部分の決められた海域のこと。



串本の海底と海中展望塔('93年)

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1970年に串本、天草、玄海など10か所の海中公園が指定され、以後順次数が増えて、最終的には64か所になった。











宇和海海中公園取材記('98年)
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海中公園は、環境省の傘下の(財)海中公園センターが管理していた。といっても23名の事務員と2名の研究員だけという小さな組織。'91年から始まった海中公園の再調査にぼくは調査・撮影を依頼され、研究員と共に17か所取材した。ところが、'02年に突然中止となった。









右が『海中公園情報』最終号

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当時の小泉内閣が行った、特殊法人の見直しで(財)海中公園センターは解散させられてしまったのだ。写真は(財)海中公園センターが発行していた機関誌『海中公園情報』で、表紙の写真を貸したり、原稿もよく書いた。








海中公園センターの出版物
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それ以降は環境省の自然環境局国立公園課が管理を行っていると聞いているが、実際に現場を見ることはないに違いない。串本や竜串、勝浦などのように海中展望塔などの施設があるところはスタッフもいるのでいいが、ほとんどは野放し状態だと思う。









海中公園と海域公園の比較
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海中公園は海の中だけだったのに対し、海域公園は干潟や水面から出ている岩なども保護の対象になるので、範囲が広がった。制度が変わって保護対象が増えたことは実にうれしい。