大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

ヒフキアイゴとフォックスフェイス

アイゴ科は日本に13種分布している。その中でヒフキアイゴは独特の模様をしているので、すぐに識別できる。体側に黒の斑紋があるのも特徴になっている。



群れるヒフキアイゴ(座間味)

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ペアで行動していることが多いが、稀に群れることもある。











全長約4cmの幼魚(座間味)

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幼魚はサンゴの隙間に単独あるいは小さな群れでいる。斑紋は成魚とは少し異なり、口から体の後部まで太い黒帯が走っている。











フォックスフェイスの成魚(コモド)

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ヒフキアイゴの近縁種にフォックスフェイスがいる。日本には生息していないが、フィリピン、インドネシア、マレーシアなどで見られる。ヒフキアイゴとそっくりだが、体側の黒斑がない。習性などはヒフキアイゴと同じだ。









全長約5cmフォックスフェイスの幼魚
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フォックスフェイスの幼魚はどのような模様なのか、気になっていた。今年のコモドで出会うことができて撮影した。ヒフキアイゴとは違い、太い黒帯はない。










インドネシアの魚類図鑑より
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ところが、インドネシアの魚類図鑑を見ると、太い黒帯があり、ヒフキアイゴとほとんど同じなのだ。写真は図鑑を複写したもので、上の2点が幼魚。右が3cmシンガポールで撮ったと書かれていて、左は10cmでバリでの撮影とある。

成長の過程で黒帯は消えるわけだが、海域によって差があるのだろうか。不思議だ。