大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

あまり知られていない共生

サンゴは粘液を分泌して、表面を覆っている。流れて来るプランクトンを粘液でからめて食べたり、付着した砂やゴミは粘液ごと捨てるとされ、サンゴが健全に生育するうえで大切な物質だ。


健全なサンゴ                                              
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粘液はタンパク質、多糖類、脂質などが豊富で栄養価が高い。したがってそれをエサとする生きものも数多い。










ハナヤサイサンゴとアミメサンゴガニ
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サンゴの隙間で暮らすサンゴガニは代表的な生きもの。足に生えた細かな毛にサンゴの粘液をこすりつけて食べている。慶良間ではハナヤサイサンゴ類に住むのはアミメサンゴガニ、ミドリイシ類にはサンゴガニというケースが多い。







オニヒトデに立ち向かうアミメサンゴガニ
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サンゴガニに住みかとエサを提供しているサンゴは、どんなメリットがあるのだろうか。サンゴガニは縄張り意識が強い。他の生きものが近づいてくると、ハサミを振り回して追い払う。その気の強さがあるので、サンゴの大敵オニヒトデにも向かって行けるのだ。







ハサミを振りかざすサンゴガニ                                          
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オニヒトデがサンゴの上に覆いかぶさってくると、サンゴガニはハサミでトゲや管足を挟む。時には切り取ってしまう。執拗な攻撃にオニヒトデはたまらず退散する。









オニヒトデのトゲを挟むサンゴガニ
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オニヒトデの大量発生によってサンゴが壊滅状態になった場所でも、食べられずにすんだサンゴが見受けられる。オニヒトデが好まないサンゴは当然残るが、生き残った好むサンゴを調べてみると、サンゴガニが住んでいたことがわかっている。サンゴガニは単に自分の住みかを守るための行動かもしれないが、結果的にサンゴに借りを返していることになり、共生関係にあるといえる。