「フィッシュウォッチング」という言葉が定着するようになって久しい。初めてダイビング雑誌に使われたのは1979年とのこと。それまで魚を中心に撮影していたのだが、魚をじっくり観察する時代が来ると予測し、それ用の写真が必要になると思った。
サザナミヤッコと('83年、座間味)
以来、魚の撮影の他にダイバーがその魚を見ている写真も撮るようになった。だが最初のころは、魚の警戒心が強く、ダイバーと一緒の画面に入れること自体難しかった。
撮影を重ねるうちに要領もわかり、だいぶ撮れるようになった。そして『マリンダイビング』でフィッシュウォッチングに関する写真や記事を書かせていただき、かなり誌面を飾ることができた。魚とダイバーを一緒に入れるとなるとそれほどアップではなくなるため、その魚の生息環境もわかりやすいし、大きさも把握しやすい。
ガラスハゼ('87年、座間味)
小さな魚のときには、50mmクラスのマクロレンズも活用した。
ハチと('90年、大瀬崎)
初めての本『大方洋二のダイビングガイド』に寄稿してくださることになった、ライターの塩野米松氏と大瀬崎で潜り、魚を観察する姿を狙った。
トラギスとにらめっこ('90年、大瀬崎)
トラギスは警戒心がないので、塩松氏にできる限り近寄ってもらった。