先述したように、ロケ現場にはセンジュイソギンチャクに住むカクレクマノミも近くにいる。
センジュイソギンチャクとカクレクマノミ
前回取り上げたのだが、思わぬ結末を迎えたので順に紹介しよう。
岩をつついて掃除(6月30日午前)
先月29日、イソギンチャクの一部分がめくれ上がって、岩肌が露出していた。産卵床になるはずで、その証拠にオスがたまに岩をつついていた。翌30日の午前中にはメスも一緒に岩をつついているので、産卵は今日だと確信した。
産みたての卵(6月30日午後)
しかし本来の取材対象ではないため、その場を離れた。午後遅めに行くと、すでに産み終えていた。卵の色は通常オレンジ色だが、黄色味が強いのは栄養分の違いだろうか。
世話するオス(7月7日午前)
潜る度に気になるので見ていた。オスは懸命に卵の世話をしていて発生具合も順調で、大潮の6日か7日にふ化するものと予測した。
しかし7日の朝に卵はあった。
残り少なくなった卵(8日午前)
それでふ化は今夜と判断。でも本来の取材があるため、観察・撮影はできない。
8日朝、もうふ化して卵はないだろうと見てみたら、なんと少し残っていた。未成熟で残ったのだろうか。それともベラ類に食べられたのだろうか。この日の夜には完全になくなっていた。