大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

キツネベラとヒレグロベラ(1)

幼魚はたまに見るけれど、成魚はめったに見られないという魚がいる。その逆もあり、なぜなのか不思議でしかたがない。


キツネベラの幼魚(慶良間)
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キツネベラの幼魚は黄色や白、黒が入っていてとてもきれい。特に黄色い部分は輝いているようで、薄暗い海底でもよく目立つ。

 








キツネベラの幼魚(奄美
イメージ 2幼魚は慶良間ではわりあいよく見られる。奄美では稀に見る程度。慶良間でも奄美でも出会う幼魚はだいたい34cmの大きさで、それ以上大きな幼魚は見たことがない。

 







キツネベラの成魚(慶良間)
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成魚となると慶良間ではめったに見られない。今まで3回しか出会っていない。それも外洋に面したところで、しかもメスと思われる個体だ。ベラ類は外見では雌雄の判断がつかない、ちょっとややこしい種類なのだ。図鑑ではキツネベラのオスは、体後部の黒斑が薄いか消えているかで、小笠原に多いらしい。

 




キツネベラの成魚(奄美
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奄美でも成魚は珍しく、昨年初めて見て撮影できた。でもやはり外見はオスではなかった。
34cmの幼魚はそのあと、一体どこで過ごすのだろうか。