大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

「日本代表」のチョウチョウウオ

チョウチョウウオ科のシラコダイは、英名でジャパニーズバタフライフィッシュという。学名も「Chaetodon nippon」で、日本代表の魚といってもいいくらいだ。



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こうみると日本固有種と考えがちだが、そうではない。台湾やフィリピンにも分布しているらしい。分布図は、本州中部以南~台湾~フィリピンまで細い帯状になっている。だが、奄美や沖縄では見た覚えがない。日本では伊豆半島や伊豆諸島でよく見られる。








48年前にニコノスで撮った(真鶴)
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ダイビングを始めたばかリのころは真鶴によく足を運んでいた。見られるチョウチョウウオ類はシラコダイチョウチョウウオくらい。シラコダイは華やかな感じなので、ニコノス35mmレンズでよく被写体にした。








全長約4cmの幼魚(伊豆海洋公園)

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幼魚期は背ビレに黒斑がある。成長とともに薄くなり、やがて消える。












オヤビッチャの卵を食べる(三宅島)
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シラコダイは群れることがある。群れる魚の場合はプランクトン食の場合が多いが、本種は雑食性で何でも食べる。











オトヒメエビにクリーニングを受ける(富戸)
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シラコダイは体色をよく変える。岩陰でじっとして黒ずんでいることも多い。大抵の場合はクリーニングを受けているときだ。寄生虫を見やすくするためと考えられているが、気持ちよくて変えるという説もある。