また、海外の図鑑に載っているツキチョウチョウウオの分布図は、南日本から中国沿岸を通ってシャム湾まで続いている。
あるとき、八丈島にも生息していることがわかった。遠くにその姿を発見したからだが、行ってみるといない。後で知ったのは、危険を察知すると素早く岩穴に隠れる性質があるということだった。その後駆け引きをしながら撮影することができた。
奄美にもときどき出現する。多くは外海に面したポイントだ。やはり警戒心は強いが、先回りしてなんとか撮れた。
タイのタオ島にはツキチョウチョウウオがたくさん生息している。ペアでいることがほとんどで、のんびりしていて警戒心もない。それだけでなく、群れることがあるという。何度目かに行ったときに運よく群れた。数組のペアが何かをきっかけに集まり、群れになるのだが、勢いよく泳ぎ出す。追いかけて接近したら、ばらけてしまった。いつか大群を撮りたいものだ。