大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

預けていた写真から(1)

フィルムライブラリーに預けていた写真が返ってきた。フィルムライブラリーとは、契約写真家の写真を預かり、出版社や広告代理店などに貸し出す代行会社のこと。今はデータに替わったため、フィルムは不用になった。


返却されたポジフィルム                                                  
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当然需要がありそうなフィルムは、スキャンしてデータ化していると思われる。以前から少しずつ返却され、今回が最後でその数2300点。退色したり駄作も多いので処分するつもりだが、貴重な写真もあるはず。それを確認するのは一仕事。







ヒレを広げて求愛するベラギンポ
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ようやく見終わったが、捨てられない写真が100点くらいあった。その中には我ながらよく撮ったと思えるものも。そのいくつかを取り上げてみる。まずはベラギンポの求愛。'02年に奄美で撮ったもの。おそらく未記載種のベラギンポだ。







 コガネアジの求愛                                                               
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これは婚姻色になったコガネアジのオスが、メスを追尾している求愛の場面。しばらく追いかけ合いをしてペアになる。'02年にパプアニューギニア・ワリンディで撮影した。



 





 ニセモノをクリーニングする                                                               
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次はホンソメワケベラがニセクロスギンポをクリーニングする写真。'86年に慶良間で撮影した。当時は両種が出会うとホンモノがニセモノを追い払うというのが定説だった。しかしそうばかりではない。定説を覆したくて粘りに粘って撮った写真。







モデル(左)と擬態種
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これもモデルと擬態種の写真。'00年にタイ・プーケットで撮影。エイブルエンゼルフィッシュの擬態種ミミックサージョンフィッシュは、幼魚期にのみモデルそっくりになる。幼魚自体なかなか出会えないので、ホンモノとツーショットは奇跡に近い。







ホンソメワケベラの求愛
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ローライマリン(6×6版の二眼レフカメラ)で撮影した写真もあった。このカメラは'80年まで使っていたので、アマチュア時代のもの。'78年ごろ式根島でホンソメワケベラの求愛シーンを見て、夢中で撮った。類似カットがもう1枚あったから、追いながら連続撮影。ローライはフィルムが自動巻き上げではないので、使いこなしていたようだ。