大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

タテジマヤッコ属に惹かれるワケ(2)

日本に分布するタテジマヤッコ属はタテジマヤッコ、トサヤッコ、ヤイトヤッコ、ヒレナガヤッコ、ミズタマヤッコの5種。小笠原固有のミズタマヤッコ以外は、沖縄などの南西諸島にも生息している。


トサヤッコのメス(奄美

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トサヤッコは八丈島付近が最も多いようだが、奄美沖縄諸島でも外洋のドロップオフで見られる。体色・斑紋が雌雄で大きく異なり、メスは'75年ごろまでは別種とされクマドリヤッコという名だった。









トサヤッコのオス(奄美
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研究者が「クマドリヤッコ」を水槽で飼育していたらトサヤッコに変わって、性転換することを発見したらしい。











 
オスになりたて?                                                                

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あるとき奄美で出会ったトサヤッコのオスは、尾ビレにまだメスの特徴が残っていた。オスになってまだ日が浅い個体かもしれない。











オスを誇示する意味合いがある                                           

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奄美ではトサヤッコとヤイトヤッコが同じポイントに生息している。そのため、さまざまなやり取りが見られる。数尾のトサヤッコのメスと行動を共にするヤイトヤッコのメスに対し、トサヤッコのオスは求愛のポーズを取った。









争うトサヤッコとヤイトヤッコ
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また、トサヤッコとヤイトヤッコのオス同士が縄張り争いを行うこともある。どちらが有利かはそのときの状況で異なるが、このときはトサヤッコが勝利した。