大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

改名した魚たち(1)

魚の名前が変わることはよくある。名前とは標準和名のことで、変わる理由は分類の研究が進んだことによる場合が多い。


 クロスズメダイの幼魚                                                            
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昔は幼魚と成魚、あるいはオスとメスで模様が異なるものを別種と考え、別々の名前だった例がたくさんあった。クロスズメダイの幼魚は、昔キンセンスズメダイと呼ばれていた。









アカオビハナダイ
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アカオビハナダイのオスだが、'84年発刊の『日本産魚類大図鑑』(東海大学出版会)ではクマソハナダイだった。この場合は学名も変わったので、別種と混同していたようだ。









ハナタツ
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タツノオトシゴ2000年ごろに再検討され、頭部に突起があるタイプをタツノオトシゴ、皮弁があるタイプはハナタツという名に変わった。タツノオトシゴは伊豆では少なく、ほとんどはハナタツのようだ。








アカササノハベラのオス
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温帯域で普通に見られるササノハベラのオスは、赤っぽい体で老成すると体の後部が黄色くなる。一方メスは全体が茶色っぽく、背中に白点がある。ところが、'97年にオスとメスは別種とわかり、オスの名前はアカササノハベラに変わった。







ホシササノハベラのオス
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メスはホシササノハベラになった。片方が変わることはよくあったが、両方は珍しい。