大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

サンゴ礁について

お正月に放送した「さわやか自然百景新春特集」は、多くの方に見ていただいた。「水質が悪くならない限りサンゴは再生する」との言葉に、視聴者の方から感銘を覚えたという声が寄せられた、と担当者から知らされた。 
 
 
ユビエダハマサンゴとハナゴイ
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今回テーマのひとつがサンゴの再生で、オニヒトデの食害や白化現象で被害を受けた座間味のサンゴ礁が再生している様子を撮影することだった。しかし天候が良くなかったため、予定していたポイントに行けなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
ホソエダアナサンゴモドキとキンギョハナダイ
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サンゴ礁を形成する主なサンゴはミドリイシ科、ハマサンゴ科、ハナヤサイサンゴ科、サザナミサンゴ科、キクメイシ科など。礁を造るので「造礁サンゴ」といわれている。この中でオニヒトデが大好きなのがミドリイシ科だ。ハマサンゴ科とここにはないアナサンゴモドキ科(分類的にはヒドロ虫類でサンゴではない)は食べない。
 
 
 
 
 
ひっくり返っても横に生長するテーブル状サンゴ
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台風などの自然現象で破壊された場合は、再生が速い。これはテーブル状サンゴ(ハナバチミドリイシ)が台風で根元(右の丸い部分)からひっくり返った後、太陽光を求めて水平に生長している様子。栄養分を根っこから吸収する樹木と異なるため、このような状態でも再生する。
 
 
 
 
 
 
穏やかな海域はテーブル状サンゴの背も高い
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サンゴは海の環境によって形状が異なる。穏やかな場所では波浪の影響が少ないため、サンゴは高く伸びる。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
波の影響が強いところは背が低いサンゴばかり
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反対に波当たりが強い場所ではサンゴは平たくなり、枝状のものは見られない。この場所は座間味島の北側のポイントで、冬は激しい波が当たるのでこのようになっている。
ということで、サンゴの形でどのような海なのか予想できる。