大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

生中継番組に思う

9/10(土)午後150分よりNHKで「ニッポン 今つないでみたら」という生中継番組があった。北海道や沖縄など9か所とスタジオとで中継を結び、午後6時までの長丁場。ウミガメが海中を泳ぐ予告で、慶良間諸島座間味島からの中継もあるというので、要所要所見た。 

生中継番組「ニッポン 今つないでみたら」

 

生中継については、以前から疑問があった。スポーツの試合やコンサートなどは放送のシステムができ上っているのでよいが、問題なのは自然ものだ。なぜなら、電波の状況や機器のトラブルなどを想定し、すべて余分に準備しなければならず、予算や労力はVTR取材の10倍以上かかる。さらに放送時間に限りがあるため、最良の場面を撮るのは難しい。一方、生中継の良い点はリアルタイムで見られること、現場とスタジオで会話ができることなどだが、視聴者からするとどうでもよいことで、ぜんぜん気にしない人もいると思う。したがって生中継は、放送局側の自己満足といえるだろう。

スタジオと全国9か所とをつなぐ

 

今回の座間味島からの生中継も結局台風12号の影響で事前に収録したVTRになり、生中継は那覇市泊港からに変更された。

那覇泊港からの生中継

 

座間味からはアナウンサーが潜ってレポートする中継だった。おそらく、リハーサルを兼ねて撮影している時点で、当日は台風で無理と思ったのだろう。予定通り撮影を行い、那覇に戻ったようだ。そして生中継風に放送したというワケだ。

アナウンサーとウミガメ

 

台風の影響がなかった場合でも、リハーサルの時点でいい映像を撮り、もしもの時に備えていたと思う。座間味のサンゴは今はきれいだが、以前はオニヒトデや巻貝でダメージを受けて復活したので、昔の映像や写真も放送の中で入れる考えだったのだろう。こういう編集も必要なので、最初からVTR取材でいいのだ。

サンゴにダメージを与える巻貝のシロレイシガイダマシ