大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

街なかの弱肉強食

昨日、近所で衝撃的な出来事に遭遇した。

4時少し前、横網町公園に差し掛かかると、けたたましい鳥の鳴き声。木の葉で見えないが、10羽くらいだろうか。ヒヨドリの声より大きい。威嚇の声だと直感。周囲を見ると案の定、1羽のカラスがいた。縄張りから追い出そうとしているようだ。

騒ぎを起こしたカラス。白枠内がオナガ

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もしかしたらモビング(集団で追い払う行動)が見られるかとしばらくいたが、進展しないので立ち去ろうとした。すると、通りかかった外国人のおばさんに呼ばれた。近寄ると垣根に小鳥がうずくまっている。頭が黒くて尾が長い(後で調べたらオナガと判明)。おばさんは「どうしよう」という。どうやらカラスに襲われたようで、まだカラスは狙っている。自然界に人間が介入することにためらっていると、オナガが飛び立った。だがすぐにカラスが突進したため、車道に落とされてしまった。

車道にひっくり返ったオナガと襲うカラス

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カラスは近寄り、容赦なくつつく。交通量は多いが、よけて通ってくれた。おばさんは気が気ではないようで、「オーノー!」と言って落ちていた紙コップをカラスめがけて投げた。カラスは一旦道路標識に止まり、チャンスをうかがっている。おばさんはオナガを助けたい一心のようで、「どうしよう?」と独り言を言う。

絶体絶命のオナガ

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オナガにも自然界の厳しさを教える機会だと思っていたが、おばさんの必死さに、つい手を貸してしまった。複数の車が信号待ちになったので道路まで走り、動けなくなったオナガをつかんで引き返し、おばさんが開けたエコバッグに入れた。病院に連れて行くと言う。

その後もカラスは建物の階段に止まっていたので、オナガたちは仲間の復讐とばかりにモビングをしていた。

カラスめがけて突進するオナガ。屋根にももう1羽いる

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オナガはあまり見かけないが、この公園にはいつもいるようだ。それにしても都会の街なかで、このような弱肉強食の世界が見られるとは思いもしなかった。

 カラスがいる間モビングは続いた

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