大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

ハナツノハギとの出会い

20年前、フィリピン・セブ島の砂泥底で見慣れぬハギに出会った。図鑑で調べたらハナツノハギという和名。カワハギ科だ。大きさは約18cmで、サンゴ礁域の砂泥底や入江に生息するようだが、日本では見たことがなかった。
ハナツノハギのペア(セブ)

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それから7年後、奄美で出会った。単独だったが、オスのようだ。図鑑によるとオスは頭部が盛り上がり、体高も高く、メスは全体的にスマートだという。
単独でいたオス(奄美

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奄美で二度目に出会ったときはペアだった。生息場所も砂泥ではなく、わりあいきれいな砂地で、ところどころに海藻が生えているところだった。砂の色で体色も変わるようだ。
ペア(奄美

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日本では奄美以外では出会ったことがなかったが、15年に西表島へ行ったときに出会った。大きさは6~7cmなので幼魚のようだ。
幼魚(西表)

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数年前、奄美でメスの奪い合いの場面に遭遇した。オスは婚姻色になり、メスにアピールするが、もう片方のオスも負けじとアピール。2尾のオスがメスを追いかけ合っているので、それにレンズを向けるのがいかに大変か思い知った。

図鑑には群れると書かれているが、これまで出会ったのは1~3尾。生息数も多くないし、群れるような魚ではない気がする。
求愛合戦のハナツノハギ(奄美大島

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