大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

#生物学

ウクライナ国旗色で抗議

日本時間の3月2日午前、米バイデン大統領が連邦議会の上下両院合同会議で、一般教書演説を行った。冒頭はウクライナ情勢で、ロシアを激しく非難した。出席者の服装に青や黄色が目立ったが、ウクライナ国旗の色。軍事侵攻したロシアへの抗議とウクライナ国民…

海で逢いたい神戸展

2/26に神戸展を見に行った。今回は出品数が少ないため、特別企画展として、ぼくの写真集より20点選んで展示している。 神戸展会場入口 今回は、コロナの感染者数が高止まりをしているなかでの開催のため、来場者数がどのくらいなのかまったくわからない。予…

14年前のNHKスペシャル

2/23は祝日のためNHKの放送は変則的。9時からはニュースではなく、NHKスペシャルだった。しかも2008年に放送しましたとのテロップが流れた。14年前の番組を見せるのか、とそのとき思ったが、タイトルの「映像詩」が気になって見ることに。 14年前の番組タイ…

写真展準備完了

昨年は中止を余儀なくされた写真展「海で逢いたい 」。今年はなんとか開けそうだ。開催か中止かの目安の一つが会場。緊急事態宣言などの理由で休館になれば中止せざるを得ない。ところが、感染対策をしつつ社会経済活動を回すという国の方針のため、公共施設…

ミヤコテングハギについて

ニザダイ科のミヤコテングハギは、相模湾以南の太平洋、インド洋、紅海に分布する。日本では奄美以南でよく見られる。全長は60cmに達するとされるが、出会うのは40~50cmが多い。以前は「ミヤコテング」という名で図鑑に載っていたが、その後「ミヤコテング…

2大洋味わえるタイ(太平洋編)

タイの東側は太平洋で、ダイビングで知られるいるのはサムイ島とタオ島だ。ただしサムイ島の周辺は砂地のため、滞在したとしても潜るのはタオ島付近になる。この二つの島がある海域は大きな湾(タイランド湾あるいはシャム湾と呼ばれる)で、やや閉鎖された…

2大洋味わえるタイ(インド洋編)

マレー半島の中央から北がタイで、インド洋と太平洋に挟まれている。二つの大洋に面している国は他にインドネシアやオーストラリアがあるが、手軽に潜れる点ではタイに軍配が上がる。そこで、タイのインド洋側と太平洋側の魚類相を比べてみたい。まずはプー…

Marine Diving Webに掲載

ダイビング情報サイト Marine Diving Webに「水中写真家 作品探訪」というページがある。編集者がそれぞれの写真家に撮影秘話を聞いたりしながら、数点の作品を掲載する連載ページ。先月下旬にインタビューされた記事と作品が、2/10に掲載された。 大方洋二…

シチセンチョウの分化を考える

チョウチョウウオ科は、ちょっとした模様の違いにもかかわらず、別種になっている場合が多い。それだけ分化が進んでいるといえるのだろう。同科のシチセンチョウチョウウオは、奄美大島以南の西部太平洋に分布する。全長約10cmの小型種で、ペアか単独で行動…

ヒレナガカンパチについて

アジ科のヒレナガカンパチは全長約150cmになり、相模湾以南、全世界の熱帯・亜熱帯域に分布している、と図鑑には書かれている。 全長約70cmのヒレナガカンパチ(奄美) 近縁種のカンパチは知られているが、本種はそれほどでもない。混同されている部分もある…

アカククリの成長過程

マンジュウダイ科のアカククリは、琉球列島以南の西部太平洋、アンダマン海、ペルシャ湾に分布し、サンゴ礁域に生息している。全長約35cmになり、単独あるいは数尾でいる場合が多いが、群れることもある。成魚を見ただけでは、なぜこの和名なのかがピンとこ…

1/30のNHK番組より

「さわやか自然百景」は北海道の積丹半島で、「北海道 積丹半島 冬」というタイトル。31年前に海中公園の取材で潜ったことがあるので、懐かしさを感じながら観た。 さわやか自然百景のタイトル 海底に海藻がまったくないのは、昔と同じ。磯焼け現象がまだ続…

仲良し! ナポレオンとカスミアジ

ベラ科のメガネモチノウオは全長約170cmにもなり、ベラ科では最大。英名でナポレオンフィッシュといい、こちらのほうが通りがいい。由来は、成魚になるとおでこが丸く盛り上がり、ナポレオンがかぶっていた軍帽に似ているかららしい。分布は琉球列島、太平洋…

完璧・ソウシハギの保護色

カワハギ科のソウシハギは、全長約75cm になる。相模湾以南の全世界の熱帯域に分布する。保護色の魚はたくさんいるが、幼魚、成魚問わず、保護色を巧みに活用しているのはソウシハギだと思っている。特に幼魚期のその術はすごい。 陰影をつけて流木の枝にな…

オニカマスの真実

スノーケリングに夢中だった約60年前、海の情報を得るため、ダイビングの先駆者たちの海底探検記をたくさん読んだ。その中に「バラクーダはサメより恐ろしい」「バラクーダは人を襲うこともある」との文章をよく目にし、ずっと気になっていた。本当だろうか…

ハナヒゲウツボの分布

ハナヒゲウツボについてはこれまで何度も取り上げたが、今回は分布について考えてみたい。ダイバーにハナヒゲウツボが知られるようになったのは、73年に発行された、故・後藤道夫氏の写真集『珊瑚礁の海』(講談社)だったように思う。奄美で撮影されたそれ…

水中写真の年賀状 2022

今年来た年賀状は約80通。そのうち水中写真を使用したのは13通だった。年々少なくなる傾向だが、特に昨年は行動制限があったために違いない。したがって、海のそばに住んでいる人かストックが多い人は状況変化にも負けないようだ。 水中写真の年賀状 13通の…

寅年にちなんだ魚

寅年ということで、トラと付く魚を…。ところが意外に少ない。トラウツボ、トラギス、トラザメ、トラフグの4種しかいない。そのうえトラザメやトラフグはダイビングではなかなか出会えない。トラザメは英語に直訳するとタイガーシャークになるが、実際の英名…

今年も静かなブーム・ミステリーサークル

元日早々「劇場版 ダーウィンが来た!」がNHK総合で放送された。これまで取材された中から選りすぐりの動物の映像が数々登場。アマミホシゾラフグがつくるミステリーサークルも取り上げられた。 劇場版 ダーウィンが来た! 右はミステリーサークル 最後にス…

古来より続くクジラ漁の島

ナショナルジオグラフィックのメールマガジン。今年最初の配信に「マラレラ村、最後の鯨捕りの物語」という記事が載っていた。インドネシア・フローレス島の近くにあるレンバタ島のマラレラ村には、クジラなど海洋生物を竹製の銛で突いて捕る漁法が伝承され…

クビアカハゼのこだわり

ハゼ科ダテハゼ属のクビアカハゼは、全長約6cmになる。相模湾以南の中・西部太平洋、インド洋に分布している。砂底や砂礫底にテッポウエビ類がつくった巣穴で暮らす、いわゆる共生ハゼ。赤茶色のはっきりした横帯が6本あり、目の下にも同色の帯が特徴。共生…

ゴマハギとキイロハギの関係

ニザダイ科ヒレナガハギ属のゴマハギは、全長約20cmになる。駿河湾以南の西部太平洋、インド洋に分布し、成魚は主にサンゴ礁域に生息している。体色は茶色で、後部が徐々に黒くなる。背・尻ビレが大きいことが同属の特徴。岩肌の藻類を主食にしている。同属…

シマキンチャクフグも喧嘩っぱやい

3年前、「喧嘩っぱやいハナダイ」でハナダイ類の喧嘩を紹介した。ハナダイ類ほどではないが、シマキンチャクフグもよく喧嘩をする。理由のほとんどはメスの奪い合い。シマキンチャクフグのオス・メスは外見ではわかりにくいが、目の後方にある縞模様が目立つ…

知られざる地中海の深海

ナショナルジオグラフィックのメールマガジンに「ナショジオベスト動物写真 2021年版」があり、その中にオキノスジエビの写真も。このエビは知る限り相模湾の深場にしか生息しない。撮影地を見たら、なんと地中海だった。 (本来「深海」とは200m以深をいう…

SDGs的な暮らしをする魚

今年からだろうか、SDGs(持続可能な開発目標)関連のテレビ番組が目立つようになった。SDGsは、2015年に国連で採択され、国際社会は団結して2030年を目指してこの目標を達成しよう、と合意した。目標は人権、平和、気候変動、自然保護、エネルギー、ジェン…

行動は派手・カガミチョウチョウウオ

チョウチョウウオ科のカガミチョウチョウウオは、全長約12cmで同科では小型の部類に入る。相模湾~琉球列島、台湾、南シナ海、フィリピンに分布する。そのため英名はアジアンバタフライフィッシュという。体色は白に黒い帯のような斑紋が3本で、チョウチョウ…

ほぼ伊豆固有のサクラダイ

ハタ科ハナダイ亜科サクラダイ属のサクラダイは、全長約13cm前後。メスの体色はオレンジ色で、背ビレの中央に黒斑がある。オスはメスより大きく、体色は赤。体側に白の斑紋が不規則に入っている。メスからオスに性転換することが知られているが、昔はわから…

ミヤケテグリの生態

ネズッポ科のミヤケテグリは全長約7cmで、相模湾以南の西部太平洋に分布している。1985年、三宅島から得られた標本を基に新種記載された。学名の種小名には、海洋学者のジャック・モイヤー氏の名が付いている。また、英名もモイヤー・ドラゴネットという。体…

メガネウオの謎

ミシマオコゼ科は日本に4属8種分布しているが、ダイバーになじみがあるのはミシマオコゼとメガネウオだ。前者は温帯域、後者は温帯およびサンゴ礁域で見られ、どちらも砂地に潜って顔だけ出し、待ち伏せして獲物を捕らえる。 砂に潜って待ち伏せするメガネウ…

目玉模様を持つ魚(成魚編)

成魚で目玉模様を持つものは、基本的には幼魚期からある。チョウチョウウオ科のハシナガチョウチョウウオは、背ビレ後部に目玉模様が入っている。 ハシナガチョウチョウウオのペア(ラジャアンパット) フサカサゴ科のハチは、背ビレのほぼ中央に目玉模様が…