2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧
タツノオトシゴ科は尾ビレがなく、尾部で海藻やヤギ類に巻き付くことができることが特徴。タツノオトシゴは、昔から主に中国で漢方薬(強壮剤)として利用されてきた。そのため、乱獲や生息海域の環境悪化などで絶滅危惧種になっている。 タツノオトシゴ科の…
先日「ワイルドライフ」の奄美ロケをしたとき、ギチベラが連日産卵していた。以前からギチベラの繁殖行動は何度も見ていたが、今回はさらにじっくり観察したので、取り上げてみたい。 ギチベラのオス。このような派手な体色は繁殖期のみ(座間味) ギチベラ…
魚の中には胸ビレが大きなものもいる。ふだんはたたんでいるが、広げると巨大になる。ホウボウやセミホウボウ、オコゼなどがこのような特徴を持つ魚で、ヒレを広げるのは威嚇の意味がある。 ホウボウは約40cmに達し、北海道南部以南~南シナ海に分布し、砂泥…
奄美から帰ったら本が3冊届いていた。そういえばこの時期に出版されると聞いていたものだ。1冊目は講談社の魚類図鑑で、8年くらい前に発刊された『MOVE 魚 』の小型版『MOVEmini 魚』。DVDはついていない代わりに、QRコードを読み込むとデジタル図鑑が見られ…
今年はやはり異常のようで、いつもいる魚が見えない。アマミホシゾラフグも嘉鉄ではまったく見られず、もちろんミステリーサークルもできていない。ただ、しものせき水族館の調査で、清水でようやく見つかった。コバンザメもこの時期はいなくなると地元の人…
7月10日に羽田空港で番組担当スタッフと合流。当日までカメラマンが誰になるのか知らされていなかったが、会ってビックリ。3名とも何度も仕事をしている人ばかり。一昨年、8Kで奄美を取材したメンバーだった。奄美は梅雨明けしていなかったみたいだが、天気…
新型コロナウィルス感染予防対策で、いろいろなものが自粛になっていた。昨年から制作していた写真集もしかり。ここにきてようやく再開した。今回の写真集は自ら企画したもので、自分からというのは『奄美 生命の鼓動』(講談社)以来2冊目になる。 宣伝用の…
イットウダイ科のトガリエビスは、全長40cm以上にもなるらしい。しかしよく出会うのは30cm前後が多い。紀伊半島以南の太平洋、インド洋に分布し、岩穴などやや暗いところに生息している。 岩穴に生息するトガリエビス(15年、西表島) 最初にトガリエビスに…
南の海に潜ることが多いので、写真のストックはサンゴ礁魚が大部分。とはいえ、以前は海中公園の取材もしていたので、北海道や青森、新潟でも潜ったことがある。そこで、貴重(?)な北の魚を取り上げてみよう。 まずはアイナメ科のアイナメ。九州あたりまで…
キンチャクダイ科のチリメンヤッコは、白と黒の境がグラディーションで、尾ビレが黄色い。顔に黒帯がある。全長約18cmで、奄美大島以南の西部太平洋に分布している。 チリメンヤッコ(コモド) 幼魚の体色・斑紋も成魚と大きな違いはない。生息場所は内湾で…