大方洋二の魚って不思議!

写真を通して魚類の生態や海について考える

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

バラハタの生態

バラハタの体色は鮮やかな紅色で、ピンクの丸い斑点が全身に入っている。和名の由来は、いうまでもなく薔薇色。 バラハタの成魚(紅海) 全長約50cmで、尾ビレや背・尻ビレの先端が伸びて尖っている。また、それらの後縁が黄色いのが最大の特徴。南日本、イ…

カゴカキダイについて

60年代中ごろから約20年間、真鶴でよく潜っていた。見られる魚は地味なものが多く、シラコダイやカゴカキダイが唯一カラフルな魚だった印象がある。 カゴカキダイとダイバー(真鶴、71年) 特にカゴカキダイは群れでいることが多かったため、よき被写体だっ…

幼魚は白黒

幼魚期は天敵が多い。そのため体色を派手にしたり、目玉模様で狙われないよう工夫している。前者は有毒を連想させるようで、後者は本物の目を守ったり、脅す役目もある。 ホホスジタルミの幼魚と成魚 派手な体色とは反対に、白黒の幼魚も少なくない。色合い…

ミナミギンポの生態

奄美や沖縄でよく見られるギンポの仲間は、ヒトスジギンポやテンクロスジギンポだ。どちらもイソギンポ科だが、行動パターンが異なる。前者は海底を這うタイプで、後者が遊泳するタイプ。 ミナミギンポ ミナミギンポも遊泳タイプで、全長約12cmになる。東京…

理想的なバディ

ダイビングするうえでの基本的なルールは、2人1組で潜ること。安全を期すためで、バディシステムという。しかし実際には、バディと離れてしまうことが多く、場合によっては一人のときもある。 トゲチョウチョウウオ 魚がペアで行動しているのを見ると、理想…

マンタの個体識別

1月10日発売の『DIVER』2月号の巻頭特集は、ニューカレドニア。その中で、ニューカレドニアで見られるマンタの「マンタ名鑑」というのが載っていた。 『DIVER』の「マンタ名鑑」 マンタは腹側の模様が個体によって異なるため、識別可能。「マンタ名鑑」には…

豪華絢爛

年明けにふさわしい、艶やかな魚を集めてみた。いずれも日本に分布する。 ニシキフウライウオ(富戸) ニシキフウライウオは色彩変異が多く、黒っぽい地味なものもいる。しかしこの個体は、お祝いムードたっぷり。 ニシキヤッコ(奄美) 「錦」という言葉自…

お正月・海の思い出

昔はサラリーマンをしていた。気兼ねなく長期に休める年末・年始は、よくダイビングに行っていたものだ。 座間味港(1982年元旦) 70年代後半からしばらくは座間味が多かった。暖かく過ごせることが第一の理由だが、風向きやその年で寒いときも当然ある。 し…

縁起のいい海の生きもの

お正月は地域によって期間が異なるらしい。関東は松の内(7日)までをお正月としている。まだ松の内なので、縁起のいい海の生きものを集めてみた。 マダイ おめでたい魚といえば、マダイだろう。ピンク色で形もいい。尾頭付きの魚の代表。 イセエビ 海老も縁…

国立科学博物館・NEWS展示

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 猪突猛進(?)のケラマハナダイ 今年の年賀状に使用した写真で、実際のポストカードには右下に住所を入れている。 被写体はケラマハナダイのオスの群れで、撮影地は奄美。先頭の上の個体だ…